THE A-SIDE

JOINT SESSION 特別対談

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  • SESSION01:

    安部泰洋×森川亮

    熱狂する組織の創り方

—C Channel株式会社の代表取締役であり、株式会社フロムスクラッチの戦略顧問でもある森川さんにお越しいただき、代表の安部と「組織の創り方」についてお話しいただきます。早速ですが、森川さんがフロムスクラッチの戦略顧問に就任された経緯について教えて下さい。

森川氏 きっかけは知り合いの若手ベンチャー企業の社長の紹介でした。「すごい会社がありますよ」と。フロムスクラッチの事業内容にとても魅力を感じました。世界中の企業がこれから必要とすることを、アメリカの企業に先駆けてやろうとしているな、と。

安部 ありがとうございます。日本が誇る技術資源が世界で通用することを証明するためにも、この国においてマーケティングに革命を起こすことが必須だと考えていました。また、マーケティング領域において日本は、世界、特にシリコンバレーに遅れをとっていますが、戦略次第では一気に逆転出来るチャンスはまだまだあると思っており、そのレベルにまで高めたいと考えています。

森川氏 安部さんに初めてお会いした時に感じた「巨人を一切恐れないスタンス」もフロムスクラッチの魅力の一つだと思います。めちゃくちゃ人見知りをされていて、驚きましたけど(笑)。

安部 人見知り、してました。すみません……(笑)。

森川氏 最初は人見知りしてらっしゃったと思うんですが、僕自身はどんどん安部さんの話に引き込まれていきましたね。また、フロムスクラッチは取締役の方々や関わっている社外の方々含めて、武闘派ですよね(笑)。

安部 確かに野武士のような、群れずに戦う人間が多いかもしれないですね(笑)。

森川氏 会議に参加させていただいた時にも、お行儀のいい形式的な会議ではなく、一人ひとりが強烈な個性を持っていて、それぞれの武器や戦略を持ち寄って会議をしている、そんな印象でした。

—安部さんは森川さんに対してどんな印象を持たれていましたか?

安部 森川さんは、僕たちの知らない戦い方を知っています。LINEの登録アカウント数が1億件を突破するのに有した時間は、Facebookのそれよりも早かった。日本国内でトップシェアを獲るのとグローバルでトップシェアを獲るのとは、戦術も戦略も全くもって違う話です。日本発でここまで世界に広く受け入れられたサービスを生み出した会社の経営者は、この数十年森川さん以外に挙げるのが難しいですよね。

そこには別次元の戦い方があって、我々はまさにそこで戦いたい。その戦い方をコンサルタントからではなく、実業として経験した人から聞ける。これ以上、価値のある言葉は他にはどれだけ探しても絶対にありません。

森川氏 フロムスクラッチは現在、時速100kmで走行できるブルドーザーのような会社です。力強く周囲を巻き込んで前進することは得意なのですが、世界は陸続きじゃないこともあります。海を渡るためには船に乗ったり空を飛んだりする必要があります。ビジネスにおいて次の次元に行くための、船や飛行機の乗り方を僕がアドバイスできるかもしれませんね。

—実際にパートナーとなった今、それぞれどんな印象をお持ちですか?

森川氏 安部さんは、たとえば会議の中でいい話題が出てみんなが楽しそうにしている時にも「オレは違う」という顔をしていますよね。事業に対する責任感が並大抵じゃないのだと思います。どんどん見た目も怖くなっていくし(笑)。

安部 さすがに、見抜かれている気がします(笑)。いろんな経営者の方がいますが、僕のモチベーションの源泉は“怒り"なんだと思います。日本におけるマーケティングやスタートアップ企業の質や量はアメリカと比べると全てにおいて桁が違います。世界で戦おうと思ったら、日本でのスピードを基準にしていると、とてもじゃないけど追いつけません。

LINEがすごいのはTOYOTAやSONY以来、初めて世界で戦える企業を創ったところにあります。一方で、LINE、TOYOTA、SONYはB to Cのサービスです。B to Bで世界を圧倒した日本企業は、未だ実在していません。フロムスクラッチが目指すのは、世界レベルで戦うB to Bサービスを展開する日本企業です。

そうした高い視座で考えると、今が楽しいとか楽しくないとか、そんなことはどうでもいい。ただ売上が上がったからと言って、浮かれる気になんて到底なれません。特にITやマーケティングの業界は、最も変化の激しい世界です。ビジョンは描けているのに、まだまだ到達できていないと思うと、自分自身に対しても猛烈な怒りを感じます。